maul9

Sunday, April 08, 2007

マトリクスナンバーのお話その2+コンプレッサー





マトリクスナンバーの違いでLoud Cutなる通常に出回っている盤よりも音圧のある、
素晴らしい音のするレコードの話は前にしたけれど、
マトリクスナンバーの違いで、ミックスが異なる曲が収録されているレコードのお話。

ご存知The BeatlesのUK盤「REVOLVER」
B面マトリクスがXEX-606-1(通常は末尾が2か3)
この盤収録の「Tomorrow Never Knows」だけはこの盤のみのミックスバージョンになっている。

通常盤との主な違いは
1、イントロにタンバリンが入っていない
2、テープループSEが通常盤より多い
3、間奏の逆回転ギター音が最後の1小節で欠落
4、4番歌詞のIt Is Knowing〜のところでオルガンがかぶさってくる
5、エンディングのサイケピアノが最後まで聞こえる

なんでこんなレコードが存在することとなってしまったのか?
66年6月6日にこの盤オンリーミックスの「Tomorrow Never Knows」が
OKテイクとしてミックスされた、しかしカッティング当日の6月11日、
急遽、通常盤に収録されているミックスの「Tomorrow Never Knows」が
OKテイクとして新たに採用が決定してしまう。
6月11日、「歪むぎりぎりレベル」勝負のカッティングルームには6月6日ミックスのマスターテープが
届けられ、すでにプレスが行われてしまっていた、これがマトリクス末尾1の盤。
その後、6月11日に急遽OKテイクとして採用決定されたマスターテープが届けられ、
再びカッティングが行われた、これがマトリクス末尾2とか3の通常盤。
つまり、6月11日バージョン収録の通常盤が市場に出回る頃には、
既に6月6日バージョンが少数ながらも市場に出回ってしまっていたとゆう訳。

しかし「Tomorrow Never Knows」のドラムはコンプレッサーのかかり具合
が最高にかっこいい!
コンプレッサーは、音信号のダイナミックレンジを圧縮する装置で、
音のレベルを均一化させる、つまり、小さい音はレベルを上げ、大きい音は下げる。
理屈はそうゆうことなんだけど、これを通すといかにもロックっぽい、アタックの効いた
サウンドになる。
Beatlesが使っていたのはフェアチャイルド/バルブ660
とゆうコンプレッサーで、これを通しただけでBeatlesっぽくなる!とゆうほど
個性のあるコンプレッサーなんだよね!
もちろん現在は製造されていないため、非常に高額で取引されている、けど
所有者が手放さないため、市場に出る事自体が無い、幻のコンプレッサーでもある。

4 Comments:

Anonymous Anonymous said...

へぇ!!!!!!そういう事もあるんですね!!でも、なんだか一度で2度美味しいみたいな笑
それぞれ、同じ曲なのに全く印象が違いそうですね!是非とも2つを聞き比べてみたいです!!

4/08/2007 8:21 AM  
Blogger maul9 said...

maiさんへ

やはり、仕事を楽しんでいたんだろうなと思いますね!
プロ根性と遊び心が最高にいい状態でバランスがとれた結果、良い作品が作り出されたんだと思います。

4/08/2007 10:56 AM  
Anonymous Anonymous said...

私の「作品」に対する考え方として、そこにその人の遊び心がないと・・・見る人に対してもそこの部分がとても大事なんじゃないかと思います。fab4さんも書いていたとおり、「プロ根性と遊び心」この言葉こそがまさにピッタリ。
遊び心を持てる人になるのが目標です。

4/08/2007 12:59 PM  
Blogger maul9 said...

maiさんへ

これからもますます「プロ根性と大いなる遊び心」で
素晴らしい作品をたくさん作りましょう!!!

4/08/2007 5:40 PM  

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