仕事へのこだわり
1992年7月からCXで放送されていた「アメリカンギターズ」その第一回放送「リッケンバッカー」に未公開シーンを加え完全版としてリットーミュージックより発売されたVHS版。
添付のライナーノーツより
1930年、ジョージ・ビーチャムが電気式ピックアップを開発、それを彼の友人であるハリー・ワトソンが製作したネックとボディに取り付け世界初の電気ギターが誕生した。
アドルフ・リッケンバッカーはこれを製品としてまとめあげ1931年10月15日RIC
(Rickenbacker International Corporation)の前身であるRo Pat-Incorporationが設立され、
フライング・パンと呼ばれる世界初の電気ギターが世に送り出された。
1950年代に入り当時フェンダーのディストリビューターだったF・Cホールが同社を引き受ける
ことになり、次々と現在の形に近いギターが開発され、時代と共に変遷を重ねながら今日に至る。
ジョン・レノンを始め数多くの個性的なアーティスト達に愛用され数えきれない程多くの曲に使用されてきたが、現在でも、その個性的な「他のどのギターでも出せない音」は「特別なギター」として多くのアーティスト達に愛され続けている。
リッケンバッカーが創業以来、現在に至るまでかたくなに守り続けてきた最大のポリシーが「ハンドメイド」である。
いまだに自然乾燥した木材を使用し、熟練したクラフツマンが一本一本、全ての
工程を1950年代とほとんど変わらぬ手作業で作り上げる。
塗装工程も色を吹き付けた後、クリアー塗装を重ねて更にそのクリアーコートを手作業で削りだし
磨き上げ鏡面仕上げをする、といった普通では考えられないほど多くの工程を経て作り出される
。従って同時期に生産されたモデル同士でも一本一本にオーナーにしか分からぬ微妙な差異があり、
多くのアーティストが同じギターを長く使い続けるのもそのためであろう。
また年間総生産本数自体も他社に比べると極端に少なく、
年間を通じ数ロットしか製作されないモデルも多い。
すなわち、リッケンバッカーは生産された時点ですでに特別な存在であり、ブッシュ大統領(当時、お父さんの方ですね)に「アメリカを代表する工芸品」として大統領表彰を受けている。
本編のなかでJohn C・Hallは語る
リッケンバッカーは万人向けのギターではない。
大量生産のクルマとは違う。
我々のギターは特別な人が特別な目的において使うものだ。
全ての種類の音楽に向いたギターがあるとは考えない。
うちにしか出来ないこと、リッケンバッカーでなければ出せない音にこだわりたい。
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